過食症とはどういう病気なのか?
過食症は摂食障害のひとつで神経性大食症とよばれるれっきとした病気です。
症状そのものが病気というよりも、心の病が行動として現れたものなのです。
摂食障害にはこの他に、拒食症(神経性無食欲症)と非定型摂食障害(特定
不能の摂食障害)などがあります。
典型的な摂食障害の症状がでていても、自分が病気であると自覚している人と
していない人がいます。
拒食症にくらべて、過食症は病気がすすむにつれて症状がはげしくなることが
多いので本人はつらくなり「これって病気?だよね・・・」と自覚してくるもの
です。
しかし、嘔吐をしていても外見上かならずしもやせているという訳ではなく、
むしろ標準体重を保っているという方も多いので、やっとの思いでだれかに
相談をしたとしても、「それはあなたの意志の問題なんじゃない?」と理解
してもらえず辛い思いをすることがあります。
反対に拒食症の場合は体重がどんどんと落ちているにもかかわらず当の本人は
「私は病気なんかじゃない。このほうが気分がいいだけなの」とあまり自覚
がないことがあります。
◆
「拒食症」と「過食症」はそれぞれまったく逆の病気のように思われがちです
が、実際には拒食と過食をくりかえすというパターンが多くみられます。
中には自分がそんな病気だなんて認めたくないという方もいらっしゃいます。
「食べる/食べない」という個人的な行動を「病気」という言葉でとらえられ
ることに抵抗もあるでしょうし、確かによい面とわるい面があるでしょう。
『病気』という言葉をつかわないと自分の人格や考え方などに問題があるよう
に誤解されるかもしれない。かといって「病気」という言葉を使うとまるで
精神病のように思われてしまいそうで抵抗がある・・・というものです。
いずれにしても、病気である/ないにかかわらず「最近こころと体のバランス
が崩れている気がするな・・・」と感じるようであれば、それはあなたの身体か
らの『大切なシグナル』なのです。